有給休暇の取得率向上へ更なる改革を進める
同社は上下水道をはじめとした水処理施設の設計、施工、保守点検、メンテナンス、運転維持管理を行っている。労働環境については、繁忙期も含めて長時間労働者の割合は比較的低くなっている。この現状を今後も維持し、部門及び一部の個人への集中を防ぐ方策を検討し、今できることは何かを探ることが「TOKYO働き方改革宣言企業」に参画した主な理由だ。同社の大きな課題の一つは有給休暇取得率。35.8%と全国平均値や厚生労働省の定める目標(70%)を下回っているからだ。


取組内容
働き方の
改善①時間外勤務に関する社長からのメッセージを発信する
②時間外勤務45時間超過者について取締役会で
報告すると同時に従業員全員に通知をする③ノー残業デーを水曜日に加え金曜日も実施。
当日に勤務をせざるを得ない場合は、所定の届出用紙に
記入し、人事担当部門に提出することを徹底する休み方の
改善①有給休暇取得促進に関する
社長からのメッセージを発信する②飛び石の出勤日等を有給休暇取得促進日として
制定し、従業員の取得促進を促す
具体策1
ノー残業デーを毎週3日に設定するなど
効率的に業務へ取り組む意識を醸成
働き方改革宣言で水・金をノー残業デーとして設定したが、更に推し進めるために2018年4月から週3日(月・水・金)に設定した。これにより、効率的に業務を進めて時間外労働を削減しようという雰囲気が醸成されつつある。また、業務管理システムの導入や会議の効率化、ペーパーレス化、パソコン内のフォルダー整理などを継続的に実施している。社員個人が効率化の意識を高めながら業務に取り組むように、社長からのメッセージを随時発信している。
具体策2
飛び石出勤日を有給休暇取得奨励日に
有給休暇の取得率向上を見込む
有給休暇の取得奨励についてはこれまで特段の活動を行っていなかったが、働き方改革宣言以降は有給休暇取得を積極的に進めている。例えば、飛び石の出勤日となっている日を有給休暇取得奨励日に設定。2018年度からは、親会社が振替休日にしている平日も同様の扱いにした。これらの施策の結果、2017年度の有給休暇取得率は35.8%であったが、2018年度は5ポイント程度の上昇を見込んでいる。
働き方改革、
現場の生の声を聞きました!

働き方改革宣言によって、時間外労働45時間超過者の人数と回数が大幅に減ってきています。効率的に働くという意識が浸透してきた表れでしょう。当社にはメンタルヘルス不全などで休職に至る社員がほとんどいません。この環境の継続と意識の改革、更なる業務効率化を同時に図ることで、有能な社員の採用などにつながると考えています。

技術部
機械設計2グループ
週3日(月・水・金)のノー残業デーはうれしいですね。上司や同僚と飲みに行ったり、趣味のゴルフやフットサルに時間を使ったりしてリフレッシュしています。飛び石の出勤日を積極的に有給休暇にあてて、趣味を楽しんでいます。働き方改革宣言以降は残業を極力しないよう、効率良く仕事をこなそうとする意識が高まった気がします。