TOKYO 働き方改革宣言企業
建設業
有限会社ベスト青梅
本社所在地:青梅市
常用労働者数:51~100人

「残業の事前申請制度導入」「多能工化」などで、
残業時間を“半減”
有限会社ベスト青梅は、「住まい・建築に関する良心的な商品の提供」をコンセプトに、建築金物や産業機器用製品の設計・製造を行っている。同社では残業時間削減を目的に、2015年から残業の事前申請制度を導入。取組をさらに進め、社員のモチベーションの向上を図るために、2018年には「TOKYO働き方改革宣言企業」に参画した。残業の事前申請制度の徹底に加え、一人の作業者が複数業務を担うことができる「多能工化」により、2019年には、一人当たりの平均残業時間は前年比約59%削減された。同社が目標に掲げる「年次有給休暇取得5日以上」も全従業員が達成している。

取 組 内 容
働き方の改善
・残業時間管理のため、事前申請制度を徹底させます。
・個々人のスキルアップを図り、多能工化を進め仕事の偏りをなくします。
・仕事の偏りをなくし、退勤時間の短縮を図ります。
休み方の改善
・有給休暇取得ルールを制定します。
・総務と職長が連携し、取得を促します。
・仕事の偏りをなくし、取得しやすい環境を整えます。
・社内教育で従業員の意識改革を促します。

「多能工化」による技能の平準化
「多能工化」の取組では、どの作業員がどの作業を担えるのかを把握するため、各作業員のスキルを一覧にしたスキルマップを作成。これを基に計画的に作業を振り分けることで各作業員の技能の平準化を促した。これにより、計画を組みやすくなり、残業時間の大幅削減を実現している。また、「多能工化」により専任作業員が、休暇を取得しやすい環境になり、有給休暇の取得率向上にもつながっている。

有給休暇取得促進のために2か月ごとのチェックをルール化
有給休暇取得5日未満の従業員を0人にするために実施したのが、2か月に一度、休暇を取得できていない従業員に取得を促す取組だ。2か月ごとに取得を促せば、単純計算で1年に6回有給休暇を取得することになる。促す際には、まず総務と職長が連携し、休暇を取得できていない従業員を把握、その従業員と面談を実施。さらに職長からも、休んでも生産計画に支障がない時期を示すことなどで、有給休暇の取得を促している。
経営者・人事担当者のインタビュー

西ヶ谷 智子(左) 総務・労務
今後の課題は、取組の“定着”と
“年次有給休暇取得率70%”の実現
「TOKYO働き方改革宣言企業」に参画してからまだ1年もたっていない段階ですから、まずは今回始めた取組を社内に定着させることが大事だと思います。そのための仕組みを総務の側で考え実施していかなければいけません。また、2020年までに年次有給休暇取得率を70%にすることは政府の数値目標として掲げられています。これに近づけるためにはどうすれば良いのか。これを今後の課題とし、働き方改革を更に進めていければと思います。
働き方改革、
現場の生の声を聞きました!

「多能工化」スキルマップ作成が、
従業員のモチベーションアップに!
「多能工化」のためにスキルマップを作成したのですが、これが、「自分はこの作業を担えるんだ」「半年でこの作業ができるようになった」などやる気向上にもつながりました。また、スキルマップにより誰にどの仕事を任せられるかが明確になり、生産計画もしやすくなりました。今後も作業効率を向上させて、有給休暇の取得を促進していければと思います。